間違いだらけのカタカナ英語

日本人が現在日本語に混ぜて使っているカタカナ英語の殆ど全ては間違っていると言って良いでしょう。頭の悪い有名人やメディアの人間がどこかで聞きかじった英語を「格好良く聞こえる」という理由で間違って使い出し、更に英語の本来の意味と全く違う日本語に基づいた拡大解釈をして益々間違いが大きくなる、という悪循環が続いているようです。なぜ訛った英語を日本語に混ぜるのが良いと思えるのか、その感覚の理解に苦しみますが、いずれにしてもこれは世界の先進国の中では日本にだけみられる特殊・異様な行動です。

日本人の間だけで間違った英語を使っているならまだ害は少ないですが、それが正しい意味と勘違いして英語を話す際に使うと、意味が通じない、誤解される、それどころか最悪の場合には失礼な意味になる、顰蹙を買う、ということになり、百害あって一利無しです。

「キログラム」「マウス」「スケートボード」のように外国起源で日本語に対応するものが無かった語彙は仕方ないとして、日本語で表現できることに訛った上に意味が間違った英語を使うのは止めて、私達の美しい日本語を美しく使い続けましょう。

  • マニア・マニアック

    Mania は何かに病的に執着する人のことで、日本語で使われているように「何かに熱中する人」という肯定的な意味では普通使われません。昔ビートルズの熱狂的ファンは Beatle mania と呼ばれましたが、これもビートルズのコピーバンドで演奏するような人達のことではなく、コンサート会場や空港に殺到して絶叫・失神するような人達のことを指しています […]


  • マンション

    Mansion とは昔は貴族、今は桁違いの大金持ちが住むような、広い敷地の中にある一戸建ての豪華な大邸宅のことです。マンハッタンの中心の超高層ビルの上部にあるものは数百億円の価値があっても apartment 又は condominium で、mansion ではありません […]


  • マンネリ

    マンネリの語源が mannerism であることすらあまり知られていないかもしれませんが、いずれにせよ mannerism とは、ある人が意識せずにする特徴的な身振り手振り、話し方のことで […]


  • メジャー

    Major とは「重要な・大きな影響を与える」という意味であり、単に「有名、人気が有る」という意味ではありません […]


  • メニュー

    Menu とは特定の食堂で提供されている料理の表のことであり、個々の料理、調理法そのものではありません […]


  • メリット・デメリット

    日本でどうして使われるようになったのか判りませんが、米国では一切使われない表現です。特にデメリット(demerit?)という言葉が使われているのは一度も見聞きしたことがなく、英語人の多くには理解されない表現 […]


  • ランクイン・チャートイン

    ランクイン・チャートイン、どちらも通じません。正しい言い方は次のようになります […]


  • リアル

    最近「結婚生活のリアル」のように real が「現実」という名詞として使われているのをよく見かけますが、real は名詞ではありません […]


  • リスペクト

    以前日本の有名人が「ワインをリスペクトする」と言っているのを見たことがありますが、Respect とは「(人を)尊敬する」、「(崇高なものを)尊重する」という意味で、日本語でも「ワインを尊敬・尊重する」とは絶対に言わないように、英語人は “I respect wine” とは絶対に言いません […]


  • リニューアル

    最近日本では「リニューアルする」が「(良くするために)新しくやり変える」という意味で盛んに使われていますが、renew (動詞), renewal(名詞)は「期限切れになるものを更新する」、「途絶えそうなものを復活させる」という意味で、「新しくして良くする」という意味では使われません […]


  • ルーズ

    先ず第一に、発音は「ルーズ」ではなく「ルース」です。「ルーズ」は lose = (負ける、失う) のことになります […]


  • ルーツ

    root は「根」であり、長い時間を経て変遷しながら派生した多くのものとその起源を指し、生物、文化、社会問題等の複雑なものに使われるのであって、何でもかんでも「起こり」の意味で使われるわけではありません […]


  • 発音の間違い

    英語人にとって滑稽に聞こえる発音を挙げています […]