Complex は「何かが異常に気になる状態」で、「劣等感」は “inferiority complex”=「他に劣るような気が異常にする状態」の complex の一形態に過ぎず、日本人が盛んに使うように劣等感そのものではありません。日本人の「コンプレックス」の使い方は完全な勘違いではありませんが、complex は「複雑な」の意味の形容詞が最も一般的な用法であり(他に「施設」の意の名詞もあり)、心理状態の意味では専門家以外には殆ど使われない、一般の人には馴染みの無い表現になります。また心理学用語としても complex は通常複合語(inferioirty complex, persecution complex)で使われ、単体では普通使われません。
日本で言う「コンプレックス」には insecure, insecurity がよく使われます。
- She is very insecure about her body -> 彼女は自分の体型に自信が全く無い、とても気になる
- He is insecure about himself -> 彼は自分に自信が無い、劣等感を感じている
- Insecure people often react aggressively -> 自分に自信の無い人、劣等感のある人はしばしば攻撃的に反応する
- His actions come from his insecurity -> 彼の行動は自身欠如、劣等感から来ている
また他にも以下のような表現も頻繁に使われます.
- She is very self-conscious about her weight -> 彼女は自分の体重のことを非常に気にしている
- He has a low self-image, self-esteem -> 彼は自分を低く見ている、自尊心が低い
- He’s got short-man mentality -> 彼は背の低い男特有の屈折した性格をしている
- I feel like a failure, loser, compared with my siblings -> 私は兄弟姉妹に比べて落ちこぼれのような気がする
- I feel inadequate as a man -> 僕は(自分が)男として不足しているような気がする